ストレスによるうつ病の可能性

人の身体はストレスに遭遇すると、そのストレスを解消したり、ストレスによる悪影響を緩和したりするために、ストレス対処を行う仕組みになっています。そのため、ちょっとしたストレスに遭遇しても、徐々に緩和していくのが通常です。
しかし、対処能力を上回るほどのストレスに遭遇したり、長期間のストレスにさらされたりすると、うまくストレスに対処できなくなっていくため注意が必要です。

ストレス状態が続くと、気力が低下していきます。やがてイライラや不安感を覚えるようになり、最終的には気分が落ち込んだり、無気力になったりといった、いわゆる「うつ」の症状が現れてしまいます。
うつ病になると、自分を価値のない人間だと思ったり、この世から消えてしまいたいと思ったり、さまざまなことをマイナスに考えてしまうようになります。思考力や集中力が低下するため、正常な判断を下せなくなるのも特徴です。また、ささいなことでイライラしたり、攻撃的になったりしてしまうこともあります。
身体的なものとしては、体重や食欲が減少・増加する、疲れやすい、眠れなくなる、頭痛がするといった症状が現れやすいようです。

うつ状態が続くと、仕事はおろか、日常生活もままならなくなる可能性があります。上記にいくつか当てはまるという場合、うつを発症している疑いがあるので、精神科や心療内科などを早めに受診した方がよいでしょう。
注意が必要なのは、心が弱いからうつ病になるわけではないということです。自分はメンタルが強いと思っている人でも、急激な環境変化や病気をきっかけにうつ病を発症してしまうケースは多々あります。